前の項目       目次 図表目次 年版選択

令和7年版 犯罪白書 第7編/第6章/第4節/4

4 まとめにかえて

本編では、主に暗数調査及び精神障害を有する者等の性犯罪被害に関する調査の結果について分析・検討を進め、犯罪被害の実態や犯罪被害者等が抱える困難な状況等に関する傾向・特徴等を指摘して考察を加えるなどした。我が国は、犯罪被害者等のための様々な施策等を進展させてきたものの、犯罪被害者等は、依然として多くの問題を抱えている上、その経験した被害の態様、精神障害の有無を含む属性、直面している困難な状況等が多岐にわたることが、本特集により改めて確認された。本特集が、犯罪被害者等の個々の事情に一層配慮した更なる支援の在り方等の検討を進めるための一助となることを期待する。

なお、暗数調査は、それのみでは効果的な犯罪被害者等施策の検討等に直結しにくいものとしても、その真の価値は、過去の調査との経年比較等による基礎資料としての重要性にある。したがって、暗数調査は、今後も継続して実施し、その変化を追うことが、実効性の高い治安対策を検討する前提として、我が国の犯罪情勢、犯罪被害の動向、被害実態等を正確に把握するために、非常に有益である。法務総合研究所では、第7回以降も、定期的に暗数調査の実施を続け、我が国の犯罪被害の動向等を明らかにするためのデータを収集し、様々な犯罪被害者等の個々の事情に一層配慮した支援の在り方等を検討する上で有益な基礎資料を提供し続けられるよう努めていくこととしており、更なる活用を期待したい。