入所受刑者の罪名別人員の推移(最近20年間)を男女別に見ると、4-7-2-3図のとおりである。入所受刑者総数は、男性では、平成18年の3万699人をピークに翌年から減少し続けていたが、令和6年は1万3,265人(前年比666人(5.3%)増)であった。他方、女性では、平成18年の2,333人をピークに翌年からおおむね横ばいで推移した後、28年からは減少傾向にあったが、令和6年は1,557人(同71人(4.8%)増)であった。入所受刑者の人員を比較すると、平成元年以降、女性は、男性よりも一貫して少ない(女性比については、CD-ROM参照)。入所受刑者総数に占める窃盗及び覚醒剤取締法違反の人員の合計の割合は、男性では、平成元年以降一貫して6割未満にとどまっているのに対し、女性では、同年以降一貫して6割を超えており、23年以降は8割前後となっている。また、男性では、10年以降、一貫して窃盗の人員が覚醒剤取締法違反の人員を上回っているのに対し、女性では、元年から23年まで覚醒剤取締法違反の人員が最も多かったものの、24年以降、窃盗の人員が覚醒剤取締法違反の人員を上回っている(CD-ROM参照。令和6年における入所受刑者の罪名別構成比(男女別)については、2-4-2-5図参照)。
入所受刑者の年齢層別構成比の推移(最近20年間)を男女別に見ると、4-7-2-4図のとおりである。30歳未満の構成比は、男性では、低下傾向にあったものの、令和2年以降は緩やかな上昇傾向にあり、女性では、平成12年以降低下傾向にある。65歳以上の構成比は、男女共に上昇傾向にあるが、女性は、男性よりも総じて高く、その差は拡大傾向にある(CD-ROM参照)。
4-7-2-5図は、令和6年における出所受刑者(出所事由が満期釈放等又は仮釈放の者に限る。)の帰住先別構成比を男女別に見たものである。
令和7年4月1日現在、女性の受刑者の収容施設として指定されている刑事施設(医療刑務所及び拘置所を除く。以下この項において「女性刑事施設」という。)は、栃木、笠松、和歌山、岩国及び麓の各刑務所、札幌、福島、豊橋及び西条の各刑務支所並びに喜連川社会復帰促進センター、加古川刑務所及び美祢社会復帰促進センターの各女性収容棟である。
女性の受刑者については、その特性に応じた処遇の充実を図るため、「女子施設地域連携事業」、「女子依存症回復支援事業」のほか、女性の受刑者特有の課題に係る処遇プログラムが実施されるなどしている。
女子施設地域連携事業は、各女性刑事施設において、地方公共団体、看護協会、助産師会、社会福祉協議会等の協力の下、当該女性刑事施設が所在する地域の医療、保健、福祉、介護等の専門家とネットワークを作り、各専門家の助言・指導を得て女性の受刑者特有の問題に着目した処遇の充実等を図るものである。令和7年1月1日現在、喜連川社会復帰促進センター及び美祢社会復帰促進センターを除く女性刑事施設において事業が展開されている。
女子依存症回復支援事業は、薬物犯罪の女性の受刑者に対する処遇の取組として、札幌刑務支所において実施されているものであり、令和元年度から5か年の事業計画により試行された女子依存症回復支援モデル事業での成果を踏まえ、同モデル事業を移行する形で6年4月1日から開始された。女子依存症回復支援事業では、同刑務支所に設置された女子依存症回復支援センターにおいて、女子依存症回復支援プログラムを実施している。同プログラムでの指導は、薬物依存及び薬物使用に係る自己の問題・背景について理解させた上、薬物に対する欲求に対処するために必要な知識及びスキルを習得させ、薬物依存からの回復に向けた意欲や自信を醸成することを目標としている。
女性刑事施設においては、女性の受刑者特有の課題に係る処遇プログラムとして、一般改善指導の枠組みの中で、<1>窃盗防止指導、<2>自己理解促進指導(関係性重視プログラム)、<3>自立支援指導、<4>高齢者指導及び<5>家族関係講座の5種類のプログラムの中から施設において選択の上、実施している。
なお、摂食障害を有する受刑者のうち、医療を主として行う必要がある者については、東日本成人矯正医療センター、西日本成人矯正医療センター又は北九州医療刑務所の各医療専門施設に移送・収容されるところ、一部の医療専門施設では、摂食障害を有する受刑者に対し、行動療法、心を育てる医療、チーム医療といった要素を組み合わせた摂食障害治療プログラムに基づく処遇を行っている。