4-9-2-4図は、外国人による特別法犯(交通法令違反を除く。以下この項において同じ。)の検挙件数及び検挙人員の推移(平成元年以降)を、来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による特別法犯の検挙件数及び検挙人員は、いずれも、16年をピークに24年まで減少した後、25年からの増減を経て、28年から5年連続で増加していたが、令和3年から減少に転じ、4年は、検挙件数6,114件(前年比9.9%減)、検挙人員4,534人(同11.2%減)であった。
4-9-2-5図は、来日外国人による特別法犯の主な罪名・罪種について、検挙件数の推移(最近20年間)を見たものである。
入管法違反の検挙件数は、平成17年から減少していたところ、25年から27年までの増減を経て、28年から増加し続けていたが、令和3年から減少に転じ、4年は3,970件(前年比13.0%減)であった。4年における入管法違反の検挙件数を違反態様別に見ると、不法残留が2,458件と最も多く、次いで、旅券等不携帯・提示拒否(在留カード不携帯・提示拒否及び特定登録者カード不携帯・提示拒否を含む。)620件、偽造在留カード所持等(偽造在留カード行使及び提供・収受を含む。)402件の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。
令和4年における来日外国人による入管法違反及び覚醒剤取締法違反の検挙件数を国籍別に見ると、入管法違反は、ベトナムが1,884件(検挙人員1,289人)と最も多く、次いで、中国756件(同490人)、タイ305件(同241人)の順であった。覚醒剤取締法違反は、総数が346件(同285人)であり、ブラジルが77件(同58人)と最も多く、次いで、ベトナム55件(同43人)、タイ49件(同32人)の順であった(警察庁の統計による。)。なお、これら国籍別の検挙件数等を見るに当たっては、各国籍別の新規入国者数・在留者数に違いがあることに留意する必要がある。