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令和5年版 犯罪白書 第3編/第2章/第1節/4

4 保護処分に係る手続の流れ
(1)家庭裁判所の決定による保護観察

家庭裁判所の決定により保護観察に付された少年は、保護観察官又は保護司から、改善更生のために必要な指導監督及び補導援護を受ける。

保護観察に付された者(特定少年を除く。)の保護観察期間は、原則として20歳に達するまで(その期間が2年に満たない場合には2年間)又は保護観察が解除されるまでである(特定少年の保護観察期間については本節3項(3)、保護観察の概要については本章第5節をそれぞれ参照)。

(2)児童自立支援施設・児童養護施設送致

児童自立支援施設・児童養護施設送致の決定を受けた少年は、児童福祉法による施設である児童自立支援施設又は児童養護施設に入所措置される。

(3)少年院収容と仮退院後の保護観察

家庭裁判所の決定により少年院送致とされた少年(以下(3)において、家庭裁判所の決定により少年院送致とされ、少年院に収容された者を「在院者」という。)は、少年院に収容され、矯正教育、社会復帰支援等を受ける。

在院者(特定少年を除く。)の収容期間は、原則として20歳に達するまでであるが、家庭裁判所は、一定の場合には、少年院の長の申請により、23歳を超えない期間を定めて、収容を継続する決定をする。さらに、家庭裁判所は、在院者の精神に著しい障害があり、医療に関する専門的知識及び技術を踏まえて矯正教育を継続して行うことが特に必要な場合には、少年院の長の申請により、26歳を超えない期間を定めて、収容を継続する決定を行い、同決定を受けた在院者は、第3種の指定を受けた少年院に収容される(特定少年の収容期間については本節3項(3)、少年院処遇の概要については本章第4節3項をそれぞれ参照)。

他方、在院者については、生活環境の調整を行い、地方更生保護委員会の決定により、収容期間の満了前に仮退院を許される(第5種少年院(本章第4節3項(1)参照)に収容された者を除く。)ことがある。この場合、仮退院を許された者は、仮退院の期間中、保護観察に付される。