前の項目 次の項目       目次 図表目次 年版選択

令和4年版 犯罪白書 第8編/第4章/第3節/4

4 非行少年について

少年鑑別所入所者及び保護観察対象者(少年)について、周囲の環境に対する意識、自分に関する意識及び犯罪・非行に対する意識に関し、非行類型別の比較を行ったことにより判明した特徴的な点は、以下のとおりであった。

周囲の環境に対する意識では、「悩みを打ち明けられる人」のうち「ネット上の友達・知り合い」の該当率は、詐欺事犯類型(21.1%)が最も高く、次いで、窃盗事犯類型(11.0%)の順であった。社会に対する満足度について、「満足」の構成比は、交通事犯類型(59.0%)が最も高かった(犯罪者については、8-4-3-3図及び8-4-3-7図参照)。

自分に関する意識では、「世の中の人々は互いに助け合っているという感じ」の項目について、「ない」に該当する者の構成比は、重大事犯類型(55.6%)が最も高く、次いで、窃盗事犯類型(40.2%)が高かった(犯罪者については、8-4-3-9図参照)。

犯罪・非行に対する意識では、これからの生活で大切なものに関する項目のうち、「学校や仕事を休まずに続ける」の該当率は、窃盗事犯類型(82.9%)が最も高かった。「被害者のために何かお詫びをする」の該当率は、性犯類型(66.7%)が最も高く、次いで、重大事犯類型(52.6%)の順であった。「保護観察官・保護司とよく相談する」の該当率は、窃盗事犯類型(67.1%)が最も高かった一方、重大事犯類型(21.1%)が最も低く、次いで、交通事犯類型(34.2%)が低かった(犯罪者については、8-4-3-14図参照)。