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令和3年版 犯罪白書 第4編/第7章/第1節

第7章 女性犯罪・非行
第1節 犯罪・非行の動向

4-7-1-1図は,女性の刑法犯について,検挙人員及び女性比の推移(昭和21年以降)を見たものである(罪名別の刑法犯検挙人員及び女性比については,1-1-1-6表参照)。女性の検挙人員は,平成17年に戦後最多の8万4,175人を記録した後,減少に転じ,令和2年は3万8,930人(前年比1,396人(3.5%)減)であった。女性の検挙人員の人口比も,検挙人員の推移とおおむね同様の傾向にある(CD-ROM参照)。検挙人員の女性比は,近年20~21%で推移している。

女性の検挙人員の少年比は,平成10年に55.2%を記録した後,低下傾向にあり,令和2年は6.6%(前年比0.6pt低下)であった(CD-ROM参照。なお,少年による刑法犯の検挙人員の女子人口比については3-1-1-4図,少年による刑法犯の罪名別検挙人員及び女子比については3-1-1-6表をそれぞれ参照)。

4-7-1-1図 女性(成人・少年)の刑法犯 検挙人員・女性比の推移
4-7-1-1図 女性(成人・少年)の刑法犯 検挙人員・女性比の推移
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4-7-1-2図は,女性の刑法犯の検挙人員について,年齢層別構成比の推移(最近20年間)を見たものである。65歳以上の高齢者の構成比は,顕著な上昇傾向にあり,平成13年に10%を超えた後,20年に20%を,26年には30%を超えた。29年に34.3%となった後,30年から令和元年にやや低下したが,2年は34.1%(前年比0.5pt上昇)であった。これは,男性(19.8%)と比べて顕著に高く,高齢者の刑法犯検挙人員(4万1,696人)の約3人に1人が女性であった。なお,全年齢では,女性は約5人に1人であった(1-1-1-5図CD-ROM参照)。

4-7-1-2図 女性の刑法犯 検挙人員の年齢層別構成比の推移
4-7-1-2図 女性の刑法犯 検挙人員の年齢層別構成比の推移
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4-7-1-3図は,令和2年における刑法犯の検挙人員について,罪名別構成比を男女別に見たものである。男女共に,窃盗の構成比が最も高いが,女性は7割を超え,男性と比べて顕著に高く,特に,万引きによる者の構成比が高い。なかでも,女性高齢者については,その傾向が顕著である(高齢者の刑法犯検挙人員の罪名別構成比については,4-8-1-3図参照)。

4-7-1-3図 刑法犯 検挙人員の罪名別構成比(男女別)
4-7-1-3図 刑法犯 検挙人員の罪名別構成比(男女別)
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