大麻取締法,麻薬取締法及びあへん法の各違反(それぞれ,大麻,麻薬・向精神薬及びあへんに係る麻薬特例法違反を含む。以下この項において同じ。)の検挙人員(特別司法警察員が検挙した者を含む。)の推移(昭和50年以降)は,4-2-1-4図のとおりである(検察庁新規受理人員については,CD-ROM資料1-4参照)。大麻取締法違反は,52年から平成30年までの間は,1,000人台から3,000人台で増減を繰り返していた。9年には1,175人まで減少するなどしたが,6年(2,103人)と21年(3,087人)をピークとする波が見られた後,26年から7年連続で増加している。29年からは,昭和46年以降における最多を記録し続けており,令和2年は5,260人(前年比15.1%増)であった(CD-ROM参照)。
なお,大麻取締法違反の成人検挙人員中の同一罪名再犯者の比率については,5-2-1-4図<2>参照。
大麻取締法違反の年齢層別の検挙人員(警察が検挙した者に限る。)の推移(最近10年間)は,4-2-1-5図のとおりである。平成23年以降,20歳代及び30歳代で全検挙人員の約7~8割を占める状況が続いているが,30歳代が近年横ばい状態で推移しているのに対し,20歳代は26年から増加し続けており,令和2年は,前年から30.3%増加し,2,540人であった。一方,20歳未満の検挙人員も平成26年から増加し続けており,令和2年は887人(前年比45.6%増)であった。
なお,令和2年の大麻取締法違反の検挙人員(就学者に限る。)を就学状況別に見ると,中学生が8人(前年比2人増),高校生が159人(同50人増),大学生が219人(同87人増)(20歳以上の者を含む。)であった(警察庁刑事局の資料による。)。
毒劇法違反の検挙人員(警察が検挙した者に限る。)は,昭和50年代後半は3万人台で推移し,60年代以降も2万7,000人台から3万1,000人台で推移していたが,平成期に入り,平成3年から9年にかけて大きく減少した。その後も減少傾向が続き,令和2年は180人(前年比1.7%増)であった(警察庁の統計による。)。