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令和元年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節/1

第4編 平成における各種犯罪の動向と各種犯罪者の処遇
第1章 交通犯罪
第1節 犯罪の動向
1 交通事故の発生動向

交通事故(道路交通法2条1項1号に規定する道路において,車両等及び列車の交通によって起こされた事故に係るものであり,昭和41年以降は,人身事故に限る。以下この節において同じ。)の発生件数及び交通事故による死傷者数の推移(23年以降)は,4-1-1-1図のとおりである(詳細については,CD-ROM資料4-1参照)。発生件数及び負傷者数は,50年代後半から続いていた増加傾向が平成期に入り平成元年以降も続き,12年から16年までの間,ほぼ横ばいのまま推移したのを経て,同年の95万2,720件,118万3,617人をピークに,17年以降は減少し続けており,25年以降は,毎年,平成期最少を更新し続けている。死亡者数も,昭和63年以降1万人台で推移していたが,平成4年(1万1,452人)をピークとして,それ以降,減少傾向にあり,30年は3,532人(前年比162人減)と,昭和23年以降最少を更新した。

4-1-1-1図 交通事故 発生件数・死傷者数の推移
4-1-1-1図 交通事故 発生件数・死傷者数の推移
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交通事故の発生件数(第一当事者(事故当事者のうち最も過失の重い者をいい,過失が同程度の場合は,人身損傷程度が軽い者をいう。以下この項において同じ。)が自動車,自動二輪車及び原動機付自転車の運転者に係るものに限る。以下この項において同じ。)の平成元年以降の推移を第一当事者の年齢層別に見ると,4-1-1-2図のとおりである。平成期において,少年が第一当事者の交通事故の発生件数は,元年(7万5,704件)を最多に,30年(1万3,204件)まで減少傾向にある。また,20~29歳の者が第一当事者の交通事故の発生件数は,12年(27万865件)をピークに,30年(7万5,342件)まで大きく減少している。一方,65~74歳の者が第一当事者の交通事故の発生件数は,元年(1万5,514件)から19年(7万3,609件)まで増加し続けた後は,横ばいないしわずかな減少にとどまっており,30年は,5万8,122件(前年比6.5%減)であった。75歳以上の者が第一当事者の交通事故の発生件数は,元年(3,189件)から25年(3万4,759件)まで増加し続けた後,おおむね横ばいであり,30年は,3万1,935件(同3.1%減)であった。

交通事故の発生件数における高齢者率(第一当事者が高齢者であるものが占める比率をいう。)は,平成期を通じて上昇し続けており,平成30年は22.1%(元年比19.1pt上昇,15年比12.2pt上昇)であった(CD-ROM参照)。

なお,交通事故による死亡者数を年齢層別に見ると,そのうちの高齢者が占める比率は,平成元年には22.7%であったのが,15年には40.4%,30年には55.7%となっている(警察庁交通局の統計による。)。

4-1-1-2図 交通事故 発生件数の推移(第一当事者の年齢層別)
4-1-1-2図 交通事故 発生件数の推移(第一当事者の年齢層別)
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