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令和元年版 犯罪白書 第3編/第2章/第4節/4

4 出院者
(1)出院状況・進路

平成30年における少年院の出院者は2,156人であり,このうち2,146人(99.5%)が仮退院によるものであった。仮退院者の平均在院期間を出院時の矯正教育課程別に見ると,短期義務教育課程(SE)又は短期社会適応課程(SA)の対象者では148日,SE及びSA以外の対象者では386日であった(矯正統計年報による。)。

出院者の進路は,36.2%が就職決定,4.0%が高等学校復学決定,1.6%が中学校復学決定であり,41.0%が就職希望,13.7%が進学希望,1.0%が進路未定であった(法務省大臣官房司法法制部の資料による。)。

(2)帰住先

平成元年・15年・30年における出院者の出院時引受人別構成比を男女別に見ると,3-2-4-11図のとおりである。引受人が実父母である者の構成比は,元年及び15年は,男子で4割強,女子で3割強であったが,30年は,男子で24.7%,女子で14.7%にとどまり,逆に,引受人が実母である者の構成比が,30年では男女共に4割弱と最も高かった。

3-2-4-11図 少年院出院者の出院時引受人別構成比(男女別)
3-2-4-11図 少年院出院者の出院時引受人別構成比(男女別)
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(3)出院者等からの相談

少年院においては,出院者又はその保護者等から,出院者の交友関係,進路選択等について相談を求められた場合において,相当と認めるときは,少年院の職員がその相談に応じている。また,他の機関が対応をすることが適当である場合には,他の適切な機関を紹介するとともに,仮退院した者に係る相談を求められた場合には,保護観察所と連携して対応に当たっている。こうした対応も,再犯・再非行防止に資するという観点から,新たな少年院法により法定化されたものである。平成30年における出院者又はその保護者等からの相談件数は618件であり,そのうち主な相談内容の件数(重複計上による。)は,進路選択が150件,交友関係が114件,家族関係が111件であった(法務省矯正局の資料による。)。