特別調査は,高齢の傷害・暴行事犯者として,東京地方検察庁(本庁のみ)及び東京区検察庁において,平成28年1月1日から同年12月31日までに受理された犯行時(傷害又は暴行に係る事件が複数あるときは,最も新しい日による。)65歳以上の者で,第一審において傷害又は暴行を含む罪で有罪の判決又は略式命令を受けたもののうち,資料の収集が可能であった97人を調査対象者として実施した(以下この節において「高齢群」という。)。
また,高齢群と比較するため,東京地方検察庁(本庁のみ)及び東京区検察庁に,平成28年1月1日から同年12月31日までに受理された犯行時65歳未満の者で,第一審において傷害又は暴行を含む罪で有罪の判決又は略式命令を受けた者から無作為抽出を行い,資料の収集が可能であった99人を調査対象者とした(以下この節において「非高齢群」という。)。
高齢群及び非高齢群について,刑事確定記録に基づき,本件の犯行態様・動機,被害者との関係や被害の状況,犯行時の生活状況等について調査を行った。