4-8-2-4図は,外国人による特別法犯(平成15年までは交通関係4法令違反を除き,16年以降は交通法令違反を除く。以下この項において同じ。)の検挙件数及び検挙人員の推移(元年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による特別法犯の検挙件数及び検挙人員は,いずれも,16年をピークに24年まで減少していたが,25年からの増減を経て,28年から増加し,29年は,5,994件(前年比17.8%増),4,715人(同17.5%増)であった。
平成29年における来日外国人による特別法犯の検挙件数を罪名別に見ると,入管法違反の構成比が66.6%と最も高い。同法違反のほか,主な罪名・罪種について,検挙件数の推移(最近10年間)を見ると,4-8-2-5図のとおりである。入管法違反の検挙件数は,17年から減少していたが,25年及び26年に増加し,27年は減少したものの,28年から増加し,29年は3,992件(前年比19.4%増)であった(CD-ROM参照)。同年における同法違反の検挙件数を違反態様別に見ると,不法残留が2,426件と最も多く,次いで,旅券等不携帯・提示拒否(在留カード不携帯・提示拒否及び特定登録者カード不携帯・提示拒否を含む。)442件,資格外活動396件,偽造在留カード所持等(偽造在留カード行使及び提供・収受を含む。)390件,不法在留86件の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。
平成29年における来日外国人による入管法違反及び覚せい剤取締法違反の検挙件数を国籍別に見ると,入管法違反は,中国が1,483件(検挙人員1,094人)と最も多く,次いで,ベトナム1,290件(同848人),タイ355件(同326人)の順であった。覚せい剤取締法違反は,総数が482件(同369人)であり,ブラジルが81件(同53人)と最も多く,次いで,フィリピン79件(同59人),中国60件(同51人)・タイ60件(同51人)の順であった(警察庁の統計による。)。