覚せい剤取締法違反による仮釈放者及び保護観察付全部・一部執行猶予者の保護観察開始人員等の推移(最近20年間)は,4-2-3-4図のとおりである。仮釈放者は,平成23年から3年連続で増加した後,26年以降はほぼ横ばいで推移している。仮釈放率は,21年から上昇し続けていたところ,29年は若干低下し,64.8%(前年比0.2pt低下)であったが,出所受刑者全体の仮釈放率と比べて6.8pt高い(2-5-1-1図参照)。保護観察付全部執行猶予者は,13年から減少傾向にあったが,18年以降はほぼ横ばいで推移しており,29年は384人であった。全部執行猶予者の保護観察率は,19年から上昇傾向にあったが,28年から低下し,29年は11.2%(前年比1.3pt低下)であった。
なお,29年の保護観察開始人員中,覚せい剤取締法違反による保護観察付一部執行猶予者は208人であった。
平成29年の保護観察終了者のうち,覚せい剤取締法違反による仮釈放者及び保護観察付全部執行猶予者の取消率(再犯又は遵守事項違反により仮釈放又は保護観察付全部執行猶予が取り消された者の占める比率をいう。)は,それぞれ3.6%,32.2%であった(法務省大臣官房司法法制部の資料による。)。