矯正建築の分野においては,法務省大臣官房施設課が,タイに対する少年院整備にかかる無償資金援助協力を通じた技術協力をきっかけに,20年以上にわたり,同国,フィリピン等において,矯正施設の設計・建築の水準向上に貢献してきたことを踏まえ,タイと共に,アジア諸国における矯正建築分野での最新技術の情報共有や技術協力を図ることを目的としたアジア矯正建築実務者会議(ACCFA:Asian Conference of Correctional Facilities Architects and Planners)を設立した。同会議は,平成24年(2012年)に東京で第1回会議が開催されたのを皮切りに,毎年,アジア各国において開催されており,我が国は,第3回会議において理事長国に選出され,会議の運営について主導的な役割を果たしている。インドネシアで平成29年(2017年)3月に開催された第6回会議には,11か国及びUNAFEI等の諸機関が参加し,矯正施設整備の現状と課題や,特殊な被収容者に対応した施設設計等について議論がなされた。