強姦,強制わいせつについて,出所受刑者の人員及び仮釈放率の推移(平成8年以降)を見ると,6-2-5-1図のとおりである。
出所受刑者の人員は,強姦では一貫して仮釈放者が満期釈放者より多く,強制わいせつでは平成21年以降,仮釈放者が満期釈放者より多い。
仮釈放率について,強姦は,平成21年以降上昇傾向にあり,26年は66.5%(前年比3.6pt上昇)であった。強制わいせつは,20年以降上昇傾向にあり,26年は62.7%(同7.1pt上昇)であった。同年の強姦,強制わいせつの仮釈放率は,出所受刑者の総数(56.5%)と比べると高い(出所受刑者総数における仮釈放率の推移については,2-5-1-1図参照)。
強姦,強制わいせつの平成22年から26年までの間に仮釈放の許可決定があった有期刑(不定期刑は,刑期の長期による。)受刑者について,刑の執行率(執行すべき刑期に対する出所までの執行期間の比率をいう。以下この項において同じ。)の区分別構成比を,全刑期,刑期別に見ると,6-2-5-2図のとおりである。
いずれも,刑期が長くなるほど,刑の執行率が低い段階で仮釈放が許される者の占める比率が低くなっている。また,強姦,強制わいせつ共に,いずれの刑期別においても,総数と比べて刑の執行率が低い段階で仮釈放が許される者の占める比率が低くなっている。