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平成27年版 犯罪白書 第2編/第6章/5

5 時代に即した新たな刑事司法制度の構築

法務大臣は,平成23年5月,法制審議会に対し,時代に即した新たな刑事司法制度を構築するため,取調べ及び供述調書に過度に依存した捜査・公判の在り方の見直しや,被疑者の取調べ状況を録音・録画する方法により記録する制度の導入など,刑事の実体法及び手続法の整備の在り方について諮問を行い,同審議会においては,新たな刑事司法制度の在り方について,証拠収集手段を適正化・多様化するとともに,より充実した公判審理を実現することを検討指針として調査審議が行われ,26年9月,法務大臣に対する答申がなされた。

平成27年3月,この答申を踏まえ,取調べの録音・録画制度,証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度,証人等の氏名等の情報を保護するための制度等を創設するとともに,犯罪捜査のための通信傍受の対象事件の範囲の拡大,被疑者国選弁護制度の対象事件の範囲の拡大等の措置を講じることを内容とする「刑事訴訟法等の一部を改正する法律案」が第189回通常国会に提出された。