4-6-3-4図は,平成14年及び19年の出所受刑者について,出所年を含む5年又は10年の間,累積再入率(各年の年末までに再入所した者の累積人員の比率をいう。以下この項において同じ。)を出所事由別(満期釈放又は仮釈放の別)に見たものであり,4-6-3-5図は,これを入所度数別に見たものである。出所事由別に比較すると,満期釈放者は,仮釈放者よりも累積再入率は相当高い。14年の出所受刑者について見ると,10年以内の累積再入率は,満期釈放者では62.5%,仮釈放者では40.7%であるが,そのうち,5年以内に再入所した者は,それぞれ,10年以内に再入所した者の90.6%,82.0%を占めている。入所度数別に比較すると,入所度数が多いほど累積再入率は高く,特に入所度数が1度の者と2度の者の差は顕著であり,2度以上の者は,おおむね半数を超える者が5年以内に再入所し,入所度数を重ねるにつれて,改善更生の困難さが増していくことがうかがわれる。