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平成24年版 犯罪白書 第4編/第6章/第3節/1

第3節 矯正
1 再入の受刑者

4-6-3-1図は,入所受刑者について,初入者・再入者別の人員及び再入者率(入所受刑者人員に占める再入者の人員の比率)の推移(最近20年間)を見たものである。再入者の人員は,平成11年から毎年増加した後,19年からはほぼ横ばい状態にあったが,23年は1万4,634人(前年比3.8%減)に減少した。再入者率は,16年から毎年上昇し続けており,23年は57.4%であった。


4-6-3-1図 入所受刑者人員(初入・再入別)・再入者率の推移(総数・女子別)
4-6-3-1図 入所受刑者人員(初入・再入別)・再入者率の推移(総数・女子別)

女子について見ると,再入者の人員は,平成12年以降,増加傾向にあり,23年は914人であった。再入者率は,41.1%であり,男子と比べて低いが,17年からは毎年上昇し続けている。

4-6-3-2図は,平成23年における入所受刑者の入所度数別の構成比を見たものである。入所受刑者全体では入所度数が2度以上の者が6割近くを占めるとともに,5度以上の者も2割に達している。女子では,入所度数が1度の者が約6割を占めるとともに,5度以上の者は7.2%と,入所受刑者全体に比べて低くなっている(同年における入所受刑者の罪名及び入所度数別の人員については,CD-ROM資料2-8参照)。


4-6-3-2図 入所受刑者の入所度数別構成比(総数・女子別)
4-6-3-2図 入所受刑者の入所度数別構成比(総数・女子別)

4-6-3-3図は,平成23年における入所受刑者の保護処分歴別構成比を,初入・再入別,年齢層別に見たものである。有保護処分歴者の占める割合は,初入者,再入者ともに,若い年齢層の者ほど高い。どの年齢層においても,再入者は,初入者と比べて有保護処分歴者の割合が高いが,特に,29歳以下の再入者では,約6割の者に保護処分歴がある。また,保護処分の中でも,ほぼ全ての年齢層において,少年院送致歴のある者の割合が高く,その傾向は再入者において顕著である。


4-6-3-3図 入所受刑者の保護処分歴別構成比(初入・再入別・年齢層別)
4-6-3-3図 入所受刑者の保護処分歴別構成比(初入・再入別・年齢層別)