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平成24年版 犯罪白書 第4編/第1章/第2節/1

第2節 犯罪の動向
1 刑法犯

4-1-2-1図は,外国人による一般刑法犯の検挙件数及び検挙人員の推移(昭和55年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による一般刑法犯の検挙件数は,平成5年からその他の外国人を上回り,最近では,14年から急増し,17年に過去最多となったが,その後,減少に転じ,23年は1万2,582件(前年比10.3%減)であった。その検挙人員は,16年に過去最多となった後,減少に転じ,23年は5,889人(同12.2%減)であった。その他の外国人も合わせた外国人による一般刑法犯の検挙件数は,来日外国人の検挙件数の増減に伴い,17年に過去最多の4万3,622件を記録した後,18年から減少に転じ,23年は2万401件(前年比9.6%減)であった。また,外国人の検挙人員は,11年から増加し,17年に過去最多の1万4,786人を記録した後,18年から減少に転じ,23年は1万981人(同8.7%減)であった(CD-ROM資料4-1参照)。同年における一般刑法犯検挙人員総数(30万5,951人)に占める外国人の比率は3.6%であった。


4-1-2-1図 外国人による一般刑法犯 検挙件数・検挙人員の推移
4-1-2-1図 外国人による一般刑法犯 検挙件数・検挙人員の推移

平成23年における来日外国人による一般刑法犯の検挙件数の罪名別構成比を見ると,4-1-2-2図のとおりであり,窃盗が73.2%を占めている。なお,来日外国人の場合,検挙人員一人当たりの窃盗の検挙件数は3.01件であり,窃盗の全検挙人員(1-1-2-2図参照)の場合(1.82件)に比べて多い。


4-1-2-2図 来日外国人による一般刑法犯 検挙件数の罪名別構成比
4-1-2-2図 来日外国人による一般刑法犯 検挙件数の罪名別構成比

4-1-2-3図は,来日外国人による窃盗,強盗,傷害・暴行等について,検挙件数の推移(最近10年間)を見たものである。窃盗の検挙件数は,平成17年に過去最多を記録した後,18年から減少に転じ,23年は9,210件(前年比12.1%減)であった。傷害・暴行の検挙件数は,近年増加しており,23年は,14年と比較して約1.5倍になっている。


4-1-2-3図 来日外国人による窃盗等 検挙件数の推移
4-1-2-3図 来日外国人による窃盗等 検挙件数の推移

平成23年における来日外国人による窃盗について,検挙件数の手口別構成比を見ると,4-1-2-4図のとおりである。空き巣の構成比が35.2%と高く,次いで,万引き,自動車盗,車上ねらい,部品ねらいの順に高くなっている(窃盗の全認知件数における手口別構成比につき,1-1-2-3図参照)。


4-1-2-4図 来日外国人による窃盗 検挙件数の手口別構成比
4-1-2-4図 来日外国人による窃盗 検挙件数の手口別構成比