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2 調査の概要

この特別調査に使用した調査票は,法務総合研究所が平成2年,10年及び17年に少年を対象に実施した意識調査の質問項目をベースに,非行や犯罪の原因,処分・改善更生に関する意識等の質問事項を新たに追加した合計27の質問から成る自記式の質問紙である。調査は,調査対象者の協力意思を確認後,無記名で実施し,別途,調査対象者の非行名・罪名,保護処分歴等の基本的情報を調査対象者の在所施設の職員の回答により確認した。

本章第2節及び第3節は,この調査票に基づく調査結果のうち,今回の特集に関連する事項について,その結果の概要をまとめたものである。また,両節において,非行少年及び若年犯罪者の双方につき,少年時の非行性の進度による比較をするため,保護処分歴別(少年院送致,保護観察,処分歴なしの3区分(保護観察と少年院送致の両方に該当する場合は,少年院送致の区分に計上))の比較を行った。なお,児童自立支援施設等送致歴のみを有する者は,標本数が少ないため「保護処分歴別」の図表・分析においては対象から除外している。児童自立支援施設等送致歴のある者については,非行等の問題行動が比較的早期に始まっていることとの関連を見るため,他の保護処分歴の有無にかかわらず,同送致歴を有する者(非行少年及び若年犯罪者共それぞれ24人)について,別途に分析を行った。