3-1-4-1図 少年院入院者の人員（男女別）・女子比の推移
3-1-4-1図は，少年院入院者の人員の推移（昭和24年以降）を男女別に見たものである。その人員は，昭和49年に戦後最低（1,969人）となった後，増減を繰り返し，最近20年間では，平成12年（6,052人）をピークに減少傾向にある（CD-ROM資料3-5参照）。
ア 年齢
3-1-4-2図は，年齢層別に少年院入院者の人員及び人口比の推移（昭和50年以降）を見たものである。
その人員の最近10年間の推移を見ると，すべての年齢層において，おおむね減少傾向にあり，平成22年には，中間少年は，1,439人（前年比181人減）となり，年長少年は，1,436人（前年比162人減）であった。年少少年は，21年に増加に転じ，22年は，前年と同数（744人）であった。
平成22年における少年院入院者の各年齢層の人口比を，昭和50年以降で人員水準がほぼ同程度であった昭和53年（同3,779人）及び平成7年（同3,828人）と比較すると，昭和53年，平成7年及び22年の順に，年少少年では15.5，14.9，31.3，中間少年では45.1，46.1，60.4，年長少年では57.1，50.4，59.1であり，22年は，いずれの年齢層においても人口比が高くなっている。
なお，平成22年における14歳未満の少年院入院者は，男子12人，女子1人であった。
イ 非行名
3-1-4-3図は，平成22年における少年院入院者の非行名別構成比を男女別・年齢層別に見たものである。男女共に，窃盗の構成比が最も高いが，女子では，男子に比べて，その構成比が低く，覚せい剤取締法違反（21.9％），ぐ犯（11.4％）の構成比が高い。また，年齢層が上がるにつれて，男子では，傷害・暴行の構成比が低下し，女子では，ぐ犯，傷害・暴行の構成比が低下し，覚せい剤取締法違反の構成比が顕著に上昇している（CD-ROM資料3-6参照）。
ウ 教育程度，就学・就労状況
3-1-4-4図及び3-1-4-5図は，平成22年における少年院入院者の教育程度別構成比及び就学・就労状況別構成比を，男女別に見たものである。教育程度については，男女共に，中学卒業，高校中退者の構成比が高い。就学・就労状況については，女子は，男子と比べ，無職者及び学生・生徒の構成比が高い。
エ 不良集団関係
3-1-4-6図は，平成22年における少年院入院者の不良集団関係別構成比を男女別に見たものである。入院者全体では，不良集団と関係がある者は約5割で，その中では，男女共に，地域不良集団と関係がある者の構成比が最も高い。男子は，女子と比べ，暴走族と関係がある者の構成比が高い。
オ 保護者の状況
3-1-4-7図は，平成22年における少年院入院者の保護者状況別構成比を男女別に見たものである。近年，保護者が実母のみである者の構成比が上昇傾向にある一方，実父母である者の構成比は下降傾向にあり，22年において，保護者が実父母である者の構成比は，12年と比べ16.3pt低い（矯正統計年報による。）。
