刑事施設では，必要があるときは，篤志面接委員に，被収容者と面接し，専門的知識や経験に基づいて助言指導を行うことを依頼している。その助言指導の内容は，被収容者の精神的な悩みや，家庭，職業及び将来の生活に関するものから，趣味・教養に関するものまで様々である。平成22年末現在，篤志面接委員は1,188人であり，その内訳は，教育・文芸関係者436人，更生保護関係者131人，法曹関係者83人，宗教・商工・社会福祉関係者252人，その他286人である。同年の篤志面接の実施回数は1万4,585回であり，その内訳は，趣味・教養等の指導7,948回，家庭・法律・職業等に関する相談2,931回，悩み事相談1,521回等であった（法務省矯正局の資料による。）。

刑事施設では，教誨師（民間の篤志の宗教家）に宗教上の儀式行事や教誨（読経や説話等による精神的救済）の実施を依頼し，被収容者がその希望に基づいてその儀式行事に参加し，教誨を受けられるように努めている。平成22年末現在，教誨師数は1,700人であり，同年の宗教上の儀式行事・教誨の実施回数は，集団に対して9,979回，個人に対して8,794回であった（法務省矯正局の資料による。）。