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第3節 矯正 1 入所受刑者 (1)年齢・性別 重大事犯について,平成21年における入所受刑者の年齢層別構成比を,入所受刑者全体(20歳未満0.2%,20歳代17.7%,30歳代27.5%,40歳代23.6%,50〜64歳23.6%,65歳以上7.4%。第2編第4章第1節4項(1)参照)との比較で見ると,殺人では,65歳以上の構成比が11.3%と高く,傷害致死では,20歳未満が7.9%と高い一方,50〜64歳は16.7%,65歳以上は3.2%と年長者の構成比が低い。強盗では,20歳代の構成比が35.3%と顕著に高く,50〜64歳は14.5%,65歳以上は3.7%と低い。強姦でも,20歳代の構成比が38.7%と顕著に高く,50〜64歳は7.0%,65歳以上は3.1%と低い。放火では,50〜64歳及び65歳以上の構成比がそれぞれ26.8%,10.1%と高い。 平成21年における女子の重大事犯の入所受刑者の人員は,殺人80人(女子比19.3%),傷害致死14人(同11.1%),強盗33人(同3.1%),放火28人(同14.1%)である(入所受刑者全体では7.7%)。 (2)就労状況 重大事犯について,平成21年における入所受刑者の犯行時の就労状況別構成比を見ると,無職者の構成比は,殺人71.3%,傷害致死60.3%,強盗69.1%,放火75.8%であったが,強姦では47.0%と低い(同年における入所受刑者全体では67.6%,窃盗を除いた者では62.3%)。強姦では半数以上が有職者である一方,放火,殺人及び強盗では無職者の比率がかなり高い。 (3)知能段階 平成21年における重大事犯の入所受刑者のIQ相当値(心理測定検査(CAPAS)による測定値)別構成比を見ると,殺人,傷害致死及び強盗では,入所受刑者全体と大差ないが,強姦では,IQ相当値100以上の者の構成比が14.4%(入所受刑者全体では8.0%)と高く,他方,放火では,IQ相当値70未満の者の構成比が36.0%(同24.1%)と高い。 |