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第4節 法テラスの活動 総合法律支援法による総合的な支援体制の中核的な役割を果たすものとして,平成18年4月,日本司法支援センター(愛称「法テラス」)が設立され,東京都に主たる事務所を置くほか,各地方裁判所本庁所在地等に事務所を置き,同年10月2日から業務を開始している。 日本司法支援センターは,関係する機関及び団体と連携・協力しながら,法による紛争解決制度の有効な利用に資する情報提供の充実強化業務,民事法律扶助業務,弁護士等を依頼することに困難がある司法過疎地域における法律事務に関する業務等を行い,刑事司法に関しては,犯罪被害者等の支援業務及び国選弁護人の選任に関する業務等を行っている。 犯罪被害者等支援業務は,犯罪被害者等に対し,電話及び各事務所を通じて,刑事手続への適切な関与や損害の回復・苦痛の軽減を図るための制度に関する情報提供を行うほか,犯罪被害者支援団体等の活動内容や被害者支援に精通した弁護士の紹介等を行うものである。平成21年度における利用件数は,犯罪被害者支援ダイヤルでの受電が1万429件(前年度比1,888件増),地方事務所における犯罪被害・刑事手続等に関する情報提供が1万5,616件(同4,213件増),犯罪被害者支援に精通した弁護士の紹介が898件(同202件増)であった。また,同年度における被害者参加人(裁判所が刑事裁判への参加を認めた被害者等)による被害者参加弁護士選定請求(指名通知請求)件数は,204件(請求人員延べ238人)であり,罪名別にその件数を見ると,強姦・強制わいせつ(33.3%),殺人(自殺関与・同意殺人を含まない。)(24.5%),傷害(15.7%),自動車運転過失致死傷(15.2%)が多い(日本司法支援センターの資料による。)。 国選弁護人の選任に関する業務は,被疑者・被告人に国選弁護人を選任する必要がある場合に,裁判所の求めに応じ,日本司法支援センターと契約している弁護士(常勤弁護士を含む。)を国選弁護人の候補に指名して裁判所等に通知し,国選弁護人に選任された弁護士にその事務を行わせるというものである。平成21年度における国選弁護人選任の受理件数は,前記のとおり,被疑者に関するものが6万1,857件であったほか,被告人に関するものが7万4,658件(前年度比4,902件増)であった。また,少年審判に関する国選付添人選任の受理件数は,552件(同19件増)であった(日本司法支援センターの資料による。)。 |