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平成22年版 犯罪白書 第3編/第2章/第3節/2

2 矯正

(1)暴力団関係者の入所受刑者人員の推移

暴力団関係者(犯行時において,暴力団対策法に規定する指定暴力団等の構成員及びこれに準ずる者をいう。以下この項において同じ。)の入所受刑者人員の推移(最近30年間)は,3‐2‐3‐2図のとおりである。平成21年において,その人員は,2,960人であり,入所受刑者総数の10.5%を占める。同年における入所受刑者中の暴力団関係者について,その地位別内訳を見ると,幹部928人,組員1,745人,地位不明の者287人であった(矯正統計年報による。)。

3‐2‐3‐2図  暴力団関係者の入所受刑者人員の推移

(2)入所受刑者中の暴力団関係者の特徴

ア 年齢

平成21年における入所受刑者中の暴力団関係者の年齢層別構成比を見ると,30歳代の者が33.7%で最も高く,以下,40歳代(30.8%),20歳代(14.5%),50歳代(12.1%),60歳以上(8.7%)の順であった(矯正統計年報による。)。

イ 罪名

平成21年における入所受刑者について,暴力団関係者とそれ以外の者ごとに,罪名別構成比を見ると,3‐2‐3‐3図のとおりである。暴力団関係者では,それ以外の者と比べ,覚せい剤取締法違反,傷害,恐喝の構成比が高く,窃盗は相当低い。

3‐2‐3‐3図  入所受刑者中の暴力団関係者・非関係者の罪名別構成比

ウ 刑期

平成21年における入所受刑者中の暴力団関係者の刑期別構成比を見ると,「1年を超え2年以下」の者が36.9%で最も高く,以下,「2年を超え3年以下」の者(26.4%),「3年を超え5年以下」の者(14.4%),「6月を超え1年以下」の者(13.3%),5年を超える者(無期刑を含む。)(7.3%),6月以下の者(1.8%)の順であった。暴力団関係者は,2年を超える刑期の者(無期刑を含む。)の構成比は,48.1%であり,入所受刑者全体(41.8%)と比べて高い(矯正統計年報による。)。

エ 入所度数

平成21年における入所受刑者中の暴力団関係者の入所度数別構成比を見ると,「1度」の者が21.9%で最も高く,以下,「2度」(20.9%),「3度」(16.3%),「4度」(11.6%),「5度」(8.0%)の順であり,「6〜9度」は17.3%,「10度以上」は4.0%であった。暴力団関係者は,入所度数が2度以上の者の構成比は,78.1%であり,入所受刑者全体(54.8%)と比べて高い(矯正統計年報による。)。