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平成22年版 犯罪白書 第2編/第4章/第2節/5

5 不服申立制度

刑事施設の処置に対する被収容者の不服申立制度としては,一般的な制度として,民事・行政訴訟,告訴・告発,人権侵犯申告等がある。また,旧監獄法の下では,情願及び所長面接の制度があったが,刑事収容施設法の下では,不服申立の制度が整備され,被収容者は,刑事施設の長による一定の措置(信書の発受の差止めや懲罰等の処分など)については,その取消し等を求める審査の申請・再審査の申請を,刑事施設の職員による一定の事実行為(被収容者の身体に対する違法な有形力の行使等)については,その事実の確認を求める事実の申告をすることができる(いずれも,まず,矯正管区の長に対して申請・申告を行い,その判断に不服があるときは,法務大臣に対して,申請(再審査の申請)・申告を行うことができる。)ほか,自己が受けた処遇全般について,法務大臣,監査官及び刑事施設の長に対し苦情の申出をすることができる。被収容者の不服申立件数(最近5年間)は,2‐4‐2‐2表のとおりである。

2‐4‐2‐2表  被収容者の不服申立件数