前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成21年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節/4 

4 共犯事件

 平成20年における一般刑法犯(道路上の交通事故に係る危険運転致死傷を除く。以下,この項において同じ。)の検挙件数(触法少年の補導件数を含まない。また,捜査の結果,犯罪が成立しないこと又は訴訟条件・処罰条件を欠くことが確認された事件を除く。以下,この項において同じ。)55万9,405件のうち,単独犯による事件は45万5,782件(81.5%),共犯による事件は10万3,623件(18.5%)であったが,共犯率(共犯による事件数の比率をいう。以下,この項において同じ。)は,少年のみによる事件(少年の単独犯又は少年のみの共犯による事件)では25.5%であり,成人のみによる事件(少年についてと同様である。)での16.3%と比べて高い(警察庁の統計による。)。
 平成20年の少年のみによる一般刑法犯について,共犯率を罪名別に見ると,4-1-1-9表のとおりである。
 少年のみによる一般刑法犯について,共犯率が最も高い罪名は,強盗(56.9%)であり,次いで,恐喝(54.5%),傷害(31.2%)の順となっており,いずれも,成人のみによる一般刑法犯での共犯率(強盗16.6%,恐喝32.8%,傷害10.2%)を大きく上回っていた。また,少年のみによる事件では,4人以上の共犯による事件の比率も,強盗(16.6%),恐喝(9.3%),傷害(8.7%)において相当高かった。

4-1-1-9表 少年のみによる一般刑法犯 検挙件数中の共犯率(罪名別)