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 平成21年版 犯罪白書 第2編/第4章/第1節/2 

2 刑事施設の収容率及び過剰収容の現状

 刑事施設の収容率(収容定員に対する収容人員の比率をいう。)の推移(最近20年間)は,2-4-1-2図のとおりである。
 収容率は,平成5〜14年に大幅に増加したが,17年から毎年減少し続け,20年12月31日において,収容定員8万7,754人(このうち既決の収容定員は7万292人)に対し,87.6%(既決97.6%,未決47.2%)であった。同日現在において,収容人員が収容定員を超えている刑事施設(本所に限る。)は,全76施設中28施設(36.8%)であった(法務省矯正局の資料による。)。

2-4-1-2図 刑事施設の収容率の推移

 過剰収容は,刑事施設における職員の業務負担を増加させるが,これを刑事施設の職員一人当たりの被収容者負担率(各年における刑事施設全体の一日平均収容人員を職員定員で除した数値)で見ると,平成10年の3.04から18年には4.48まで上昇し,20年も4.24と高い水準にある(法務省矯正局の資料による。)。