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 平成20年版 犯罪白書 第2編/第5章 

第5章 更生保護

 更生保護の機関には,法務省に置かれる中央更生保護審査会,高等裁判所の管轄区域ごとに置かれる地方更生保護委員会(以下,本章において「地方委員会」という。),地方裁判所の管轄区域ごとに置かれる保護観察所がある。
 中央更生保護審査会は,委員長と委員4人で組織する合議制の機関であり,法務大臣への個別恩赦の申出等の権限を有している。
 地方委員会は,3人以上14人以下の委員で組織する合議制の機関であり,仮釈放を許す旨の決定等の権限を有している。
 保護観察所は,保護観察,生活環境の調整,更生緊急保護の実施,犯罪予防活動の促進等の業務を行っている。
 地方委員会の事務局と保護観察所に,保護観察官が配置されている。
 更生保護の基本的な枠組みを定めていた従来の犯罪者予防更生法(昭和24年法律第142号)及び執行猶予者保護観察法(昭和29年法津第58号)の内容を整理・統合して新たな一つの法律とし,更生保護の機能の充実強化を図るための規定や制度の整備を行うことを目的として制定された更生保護法(平成19年法律第88号)は,平成20年6月1日から施行された(犯罪被害者等の関与に係る規定は平成19年12月1日から施行)。