最近3年間における来日外国人被疑事件の国籍等別検察庁新規受理人員(交通関係業過及び道交違反を除く。)は，3-1-3-1表のとおりである。
　3年間とも，アジア地域の国籍等の者が80％以上を占めている。平成17年は，中国が最も多く，次いで，韓国・朝鮮，フィリピン，ブラジル，タイの順であった。

3-1-3-1表　来日外国人被疑事件の国籍等別検察庁新規受理人員

　来日外国人被疑事件の検察庁終局処理人員(交通関係業過及び道交違反を除く。以下，本節において同じ。)の推移(最近10年間)は，3-1-3-2図のとおりである。
　来日外国人被疑事件の終局処理人員は，平成13年以降増加傾向にあったが，17年は前年と比べてわずかに減少した。

3-1-3-2図　来日外国人被疑事件の検察庁終局処理人員の推移

　平成17年における来日外国人被疑事件の罪名別検察庁終局処理人員は，3-1-3-3表のとおりである。
　平成17年における来日外国人被疑事件の終局処理人員は，全終局処理人員(交通関係業過及び道交違反を除く。以下，本節において同じ。)(48万4,444人)の5.2％，外国人被疑事件終局処理人員(交通関係業過及び道交違反を除く。以下，本節において同じ。)(3万1,781人)の78.6％を占めている。罪名別に見ると，一般刑法犯では，窃盗が最も多く，次いで，傷害(暴行，凶器準備集合及び凶器準備結集を含む。)，横領(遺失物等横領を含む。)の順であった。特別法犯では，入管法違反が最も多く，次いで，覚せい剤取締法違反，大麻取締法違反，売春防止法違反の順であった。
　平成17年における来日外国人被疑事件の起訴率を全終局処理人員のそれと対比して見ると，一般刑法犯全体では，来日外国人が全終局処理人員(46.8％)より約20ポイント高く，特別法犯全体では，来日外国人が全終局処理人員(66.1％)より約15ポイント低くなっている。

3-1-3-3表　来日外国人被疑事件の罪名別検察庁終局処理人員