良好措置とは，保護観察中の対象者の行状が安定し，再犯のおそれがなくなったと認められる場合に執られる措置をいう。刑の短期を経過した不定期刑仮釈放者について刑の執行を受け終わったものとする不定期刑終了の措置，保護観察付き執行猶予者について保護観察を仮に解除する仮解除の措置がある。
　平成17年に良好措置が執られた対象者は，不定期刑終了1人，仮解除491人であった(保護統計年報による。)。

　不良措置とは，保護観察中の対象者に，遵守事項違反，再犯等があった場合に執られる措置をいう。仮釈放者につき刑事施設に再収容する仮釈放の取消し，保護観察付き執行猶予者につき刑の執行猶予の取消しがあるほか，所在不明になった仮釈放者の刑期の進行を止める保護観察の停止がある。平成17年に保護観察の停止措置が執られた対象者は，466人であった(保護統計年報による。)。
　対象者が，一定の住居に居住しない場合や，遵守事項を遵守しなかったことを疑うに足る十分な理由があり，かつ，保護観察所の長の呼出しに応じない，又は応じないおそれがある場合には，裁判官の発する引致状により引致を行い，さらに，不良措置の審理を開始する旨の決定により，一定の期間，所定の施設に留置する措置が執られる。保護観察処分少年及び少年院仮退院者を含めて，平成17年中に引致された者は253人であり，留置された者は213人であった(保護統計年報による。)。