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 平成17年版 犯罪白書 第4編/第5章/第1節/2 

2 非行名による分析

 事件数は,合計134件で,その内訳は,傷害致死が58件(43.3%)と最も多く,次いで,殺人36件(26.9%),危険運転致死20件(14.9%),強盗致死18件(13.4%),保護責任者遺棄致死2件(1.5%)の順であった。
 各事件の非行名別の共犯数別構成比は,4-5-1-3図のとおりである。
 強盗致死及び傷害致死は,共犯で行われる比率が高く,特に傷害致死では,4人以上の共犯による事件が46.6%あった。他方,危険運転致死及び保護責任者遺棄致死は,すべて単独犯であった。

4-5-1-3図 非行名別の共犯数別構成比

 危険運転致死及び保護責任者遺棄致死以外の各事件の非行名別の共犯種類別構成比は,4-5-1-4図のとおりである。
 殺人では,単独犯の事件の比率が58.3%と最も高く,強盗致死では,遊び仲間が共犯の事件の比率が38.9%と最も高かった。傷害致死では,暴走族による共犯の事件の比率が27.6%と最も高かった。

4-5-1-4図 非行名別の共犯種類別構成比

 各事件の非行名別の被害者種類別構成比は,4-5-1-5図のとおりである。
 殺人は,親族が被害者の事件の比率が41.7%と最も高く,強盗致死は,面識のない被害者の事件の比率が66.7%と最も高かった。傷害致死は,面識のない被害者の事件の比率が41.4%と最も高く,次いで,不良集団仲間(17.2%),遊び仲間(15.5%)の順であった。危険運転致死は,面識のない被害者を事故死させた事件と同乗等していた遊び仲間を事故死させた事件がそれぞれ半数ずつであった。保護責任者遺棄致死の被害者は,いずれも親族(実子)であった。なお,各事件の死亡者数が1人の事件が127件(94.8%)とほとんどであるが,危険運転致死では,死亡者数が3人以上の事件が2件あった。

4-5-1-5図 非行名別の被害者種類別構成比