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 平成17年版 犯罪白書 第2編/第4章/第1節/4 

4 子供を対象とする暴力的性犯罪等関係受刑者の釈放等に関する情報の提供

 奈良の女児誘拐殺人事件等を契機に子供を対象とする暴力的性犯罪が社会問題化していることを背景として,平成17年6月1日から,法務省と警察庁は,これら犯罪等を敢行した受刑者の出所後の所在等に関する情報の共有を行っている。
 子供を対象とする暴力的性犯罪は,子供の心身に深刻な影響を与えるとともに,保護者や地域住民に大きな不安感を与える。そこで,警察庁が前歴者による出所後の再犯を防止し,又はこれらの犯罪等が発生した場合における迅速な対応を図るために必要な措置を講ずるため,法務省が必要な協力をすることとし,警察庁に当該受刑者の釈放等に関する情報を提供することとなった。
 情報提供の対象となる受刑者は,被害者が13歳未満で,受刑罪名が強制わいせつ,強姦,わいせつ目的等略取及び誘拐,強盗強姦等の者である。行刑施設の長は,当該受刑者が懲役又は禁錮の刑の執行終了,仮出獄等により,釈放となる場合,釈放予定日のおおむね1か月前等に,警察庁に対し,釈放予定者の氏名,釈放予定年月日,入所年月日,帰住予定地その他の参考事項を通知している。