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 平成17年版 犯罪白書 第1編/第4章/第2節/3 

3 特別法犯

 外国人による特別法犯(交通法令違反を除く。以下,本節において同じ。)の送致件数及び送致人員の推移(昭和55年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見ると,1-4-2-4図のとおりである。
 その他の外国人の送致件数及び送致人員が,平成2年まで減少を続け,その後,おおむね横ばいで推移しているのに対し,来日外国人は,送致件数,送致人員ともに,増加傾向にあり,同年以降はその他の外国人を逆転している。16年の来日外国人による特別法犯の送致件数は1万5,041件(前年比12.6%増),送致人員は1万2,944人(同14.7%増)であり,いずれも昭和55年以降最多となった。

1-4-2-4図 外国人による特別法犯の送致件数・送致人員の推移(来日・その他別)

 来日外国人による入管法違反の検挙件数の推移(最近10年間)は,1-4-2-5図[1]のとおりである。
 入管法違反の検挙件数は,平成9年をピークに一時減少したが,13年に再び増加に転じ,16年は過去最多の1万2,516件(前年比18.6%増)となった。16年の検挙件数を違反態様別に見ると,不法残留が7,074件と最も多く,次いで,不法在留(3,804件),「旅券不携帯・提示拒否」(876件),「不法入国・上陸」(383件)の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。
 不法在留罪による検挙件数は,平成12年(296件)以降,毎年増加し続け,16年は3,804件(前年比44.2%増)となった(警察庁刑事局の資料による。)。
 また,警察又は海上保安庁が検挙した集団密航事件の検挙人員は,平成7年324人,8年679人,9年1,360人と急増した後,減少に転じ,16年は44人であった。他方,偽造旅券等行使による不法入国事件の検挙人員は,12年は361人であったが,その後,毎年増加し続け,16年は1,720人となった(警察庁刑事局の資料による。)。集団密航に係る罪等による送致人員は,10年の153人が過去最多であり,その後減少し続け,16年は23人であった(警察庁の統計による。)。
 来日外国人による薬物関係法令違反及び売春防止法違反の検挙件数の推移(最近10年間)は,1-4-2-5図[2]のとおりである。
 平成16年における薬物関係法令違反の検挙件数は947件(前年比25.2%減)であり,売春防止法違反の検挙件数は,210件(同20.2%減)であった。

1-4-2-5図 来日外国人による入管法違反等の検挙件数の推移