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 平成15年版 犯罪白書 第5編/第7章/第2節/4 

4 矯正施設での処遇と保護観察所での対策と課題

 行刑施設においては,被害者の視点を取り入れた教育を実施して受刑者に内省を促し,罪の意識を覚せいさせる指導等を実施しているが,このような地道な矯正処遇の一層の充実が,結局は再犯の防止・減少へつながる契機となると思われる。
 少年院では,被害者の視点を取り入れた教育の実施とともに,重大な非行を犯していること,少年の持つ問題性が極めて複雑・深刻なことにより,その矯正と社会復帰のために特別の処遇を必要とする少年を対象とした処遇課程(G3)を新設して対処しているところであるが,引き続きその充実を図る必要がある。
 保護観察対象者に対しては,奉仕活動を中心とする社会参加活動,交友関係の指導,就学指導,家族との調整,被害弁償指導等多面的な指導を実施しているところであるが,今後も学校や地域社会等との協力関係を維持拡大しつつ社会復帰を図るための指導を一層充実発展させることが再犯防止につながることにもなると思われる。