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 平成15年版 犯罪白書 第2編/第3章/第2節/2 

2 第一審

 平成14年の地方裁判所及び家庭裁判所の第一審終局処理人員を罪名別・終局区分別に見たものが2―3―2―2表であり,同年の簡易裁判所の第一審終局処理人員を罪名別・終局区分別に見たものが2―3―2―3表である。14年の第一審終局処理人員を手続別に見ると,通常手続が8万6,630人(総数の9.2%),略式手続が85万1,155人(同90.8%)であり,数的には略式手続が大半を占めている。
 平成14年の地方裁判所における終局処理人員は,前年より3,932人(5.6%)増加して7万4,192人となっている。これを罪名別に見ると,覚せい剤取締法違反(総数の17.9%)が最も多く,以下,窃盗(同13.1%),道交違反(同11.6%),過失傷害(同10.5%)の順となっている。
 平成14年の家庭裁判所の第一審における少年の福祉を害する成人の刑事事件の終局処理人員は,前年より22人増加して291人となっている。そのほとんど(271人)が児童福祉法違反によるものであり,残りは労働基準法違反13人,未成年者飲酒禁止法違反が7人である(司法統計年報による。)。
 平成14年の簡易裁判所における通常手続による終局処理人員は,前年より1,173人(10.7%)増加して1万2,147人となっている。懲役言渡し人員のほとんど(95.1%)が窃盗によるものであり,罰金言渡し人員については,傷害と道交違反がそれぞれ約4分の1ずつを占めている。略式手続によって罰金又は科料に処された者は,前年より4万637人(4.6%)減少して85万1,155人となっている。これを罪名別に見ると,道交違反が最も多く,略式手続全体の83.9%を占めている。

2―3―2―2表 罪名別地方・家庭裁判所終局処理人員

2―3―2―3表 罪名別簡易裁判所終局処理人員