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 平成15年版 犯罪白書 第1編/第2章/第5節/1 

1 精神障害者等の犯罪の動向

 警察庁の統計によれば,平成14年における一般刑法犯(道路上の交通事故に係る危険運転致死傷を除く。)の検挙人員34万7,558人のうち,精神障害者は820人,精神障害の疑いのある者は1,539人であり(以下,精神障害者と精神障害の疑いのある者をまとめて「精神障害者等」という。),同検挙人員に占める精神障害者等の比率は,0.68%となっている。
 1―2―5―1図は,平成5年から14年までの10年間の一般刑法犯検挙人員中,精神障害者等の人員の推移を見たものである。精神障害者等の占める比率は,ほぼ0.6%で推移している。
 1―2―5―2図は,平成14年における精神障害者等の検挙人員を,罪名別に見たものである。窃盗・詐欺・横領(遺失物等横領を含む。)が最も多く,精神障害者等の総数2,359人の53.5%を占めている。また,罪名別検挙人員総数中に占める精神障害者等の比率では,放火の14.0%,殺人の8.5%が目立って高くなっている。

1―2―5―1図 一般刑法犯として検挙された精神障害者等の人員の推移

1―2―5―2図 精神障害者等の一般刑法犯罪名別検挙人員