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 平成15年版 犯罪白書 第1編/第2章/第4節/3 

3 女性犯罪者の処遇

(1) 検察庁における処理状況

 1―2―4―5図は,最近10年間における交通関係業過及び道交違反を除いた事件の検察庁終局処理人員及び起訴猶予率の推移を男女別に見たものである。男子の起訴猶予率は30%前後で推移しているのに対し,女子の起訴猶予率は,平成7年まではおおむね50%台であったが,8年以降はやや低下し,40%台後半で推移している。

1―2―4―5図 男女別の検察庁終局処理人員・起訴猶予率の推移

(2) 女性犯罪者に対する矯正処遇

 女子受刑者を収容する施設は,栃木・笠松・和歌山・岩国・麓の各刑務所及び札幌刑務支所の6か所であり,男子刑務所のように,A級,B級等の収容分類級に応じて施設を別にして収容することはないが,施設内における工場,居室の指定等に当たっては,収容分類級が考慮されている。
 女子受刑者については,その特性に応じた職業訓練のほか,通信教育や所内の教養講座の受講が奨励され,また,短歌,俳句,コーラス,生花等のクラブ活動も行われている(新受刑者の女子比,男女別年齢層別構成比については,第2編第4章第2節参照)。
 1―2―4―6図は,最近10年間における満期及び仮出獄人員並びに仮出獄率の推移を男女別に見たものである。男女ともに満期及び仮出獄人員は増加を続けており,仮出獄率は横ばい傾向にある。

1―2―4―6図 女子受刑者の出所状況

(3) 女性犯罪者に対する保護観察

 1―2―4―7図は,最近20年間における保護観察付き執行猶予者の新規受理人員と女子比(新規受理人員に占める女子の比率)を見たものである。平成6年以降1割を超えており,14年は10.4%となっている。

1―2―4―7図 保護観察付執行猶予者新規受理人員及び女子比の推移