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 平成14年版 犯罪白書 第5編/第2章/第4節/3 

3 女子の傾向

 昭和49年から平成13年までの殺人及び暴力的9罪種に関する女子の傾向を見ると,昭和56年から61年まで続く大きな波があり,この時期の検挙人員は約4,000人から5,000人で推移している。その後,減少していたが平成8年ころから増加に転じ,13年には前年より447人増加(対前年比9.8%増)して5,016人となった。
 罪種として最も多いのが,各年とも傷害であり,平成13年は2,398人に達し,過去20年間で最高を記録した。次いで,恐喝,暴行の順である。
 殺人及び暴力的9罪種の検挙人員に占める女子の割合を見ると,5-2-4-4図のとおり,女子の比率が最も高いの罪種が殺人である。罪種ごとの傾向を見ると,長期的には傷害,住居侵入,脅迫及び器物損壊の上昇傾向がうかがわれる。

5-2-4-4図 罪種別検挙人員に占める女子比の推移

 総じて,暴力的9罪種では,認知件数の急増に伴い,女子の比率が上昇する傾向が認められる。