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 平成14年版 犯罪白書 第3編/第3章/第2節/(2) 

(2) 防犯意識に関する実態

 3-3-2-4図は,住居の防犯設備のうち「侵入防止警報機」,「特別のドア鍵」及び「特別の窓・ドア格子」について,スイスを除く11か国を比較したものである。「侵入防止警報機」については,イギリスが最も多く設置しており,次いでオーストラリア,アメリカの順になっている。「特別のドア鍵」の設備に関しては,イギリス,オランダ,オーストラリアの順で多く設置している。「特別の窓・ドア格子」に関しては,オーストラリアで最も多く設置しており,次いでイギリス,アメリカの順に多く設置されている。我が国は,ポーランドに次いで低い比率である。

3-3-2-4図 住居の防犯設備(国別)

 なお,回答者一人当たりの平均防犯設備数は,最も多いのがイギリスの3.3種類で,以下,オーストラリア(3.0種類),アメリカ(2.7種類),カナダ(2.6種類)となっている。我が国は,前述のように,0.6種類である。
 平均防犯設備数と不法侵入・同未遂被害率(過去5年間)との関連を示したのが,3-3-2-5図である。不法侵入・同未遂被害率が高い国ほど,平均防犯設備数が多くなる傾向がうかがわれる。我が国は,被害率が低く,実際に被害に遭うことが少ないこともあって,防犯設備数も少ない結果となっている。

3-3-2-5図 住居の防犯設備と不法侵入・同未遂被害率との関連(国別)