前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成13年版 犯罪白書 第3編/第1章/第1節/3 

3 罪名別動向

 III-4図は,平成12年の交通関係業過を除く少年刑法犯検挙人員の罪名別構成比を見たものであり,窃盗が60.7%と大多数を占めている。横領(遺失物等横領を含む。)は19.2%を占めるが,その大部分は放置自転車の乗り逃げである。また,年齢層別・罪名別検挙人員の構成比で見ると,どの年齢層においても窃盗の占める比率が最も高いが,中でも,触法少年は72.5%と最も高い(巻末資料III-3参照)。

III-4図 交通関係業過を除く少年刑法犯検挙人員の罪名別構成比

 III-5図は,昭和21年以降における殺人及び強盗の少年検挙人員の推移を見たものである(少年刑法犯の主要罪名別検挙人員については,巻末資料III-4参照)。殺人については,平成10年以降,100人を超えて推移しており,12年は105人(前年比6人減)である。強盗については,8年に1,000人を超え,9年には1,701人と急増し,12年は1,668人(同1.5%増)となっている。

III-5図 凶悪犯の少年検挙人員の推移

 なお,凶悪犯の少年検挙人員の少年人口10万人当たりの人口比を見ると,殺人については,昭和46年以降,多少の変動はあるものの,1.0を下回る数値で推移しており,平成12年は0.74(前年比0.03低下)となっている。強盗については,昭和39年以降,10.0を下回って推移していたが,平成元年以降上昇傾向を示し,9年に11.20と,33年ぶりに10.0を超え,12年には11.82(同0.42上昇)となっている(少年刑法犯の主要罪名別検挙人員の人口比については,巻末資料III-5参照)。