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 平成13年版 犯罪白書 第1編/第2章/第3節/1 

1 精神障害者等の犯罪の動向

 警察庁の統計によれば,平成12年における交通関係業過を除く刑法犯検挙人員30万9,649人のうち,精神障害者は711人,精神障害の疑いのある者は1,361人であり(以下,精神障害者と精神障害の疑いのある者をまとめて「精神障害者等」という。),交通関係業過を除く刑法犯検挙人員に占める精神障害者等の比率は,0.67%となっている。
 I-27図は,平成3年から12年までの10年間の交通関係業過を除く刑法犯検挙人員中,精神障害者等の占める比率及び実人員の推移を見たものである。精神障害者等の占める比率は,ほぼ0.6%で推移している。

I-27図 刑法犯として検挙された精神障害者等の実数と全刑法犯検挙人員中に占める比率の推移

 I-28図は,罪名別に精神障害者等の人員を見たものである。窃盗・詐欺・横領(遺失物等横領を含む。)が最も多く,精神障害者等の総数2,072人の53.5%を占めているが,罪名別検挙人員総数中に占める精神障害者等の比率では,放火の15.6%,殺人の9.3%が目立って高くなっている。

I-28図 精神障害者等の刑法犯罪名別検挙人員