アメリカの犯罪被害者援助団体のほとんどは，全米被害者援助機構(Nat10na10rganizationforVictimAssistance，NOVA)，全米犯罪被害者センター　(TheNat10nalCenterforVictimsofCrime，NCVC)等を始めとする民間の非営利団体，法執行機関の関係団体及び検察庁の関係団体であるが，近時，矯正，プロベーション及びパロールの機関が後援する被害者支援プログラムも増加している。なお，1972年に三つの民間団体によって始まった被害者援助は，1999年にはこれら団体の数が官民合わせて1万以上に上っているとされている(全米犯罪被害者センターの資料による。)。
　これら団体による被害者支援プログラムの内容は，団体によって異なるが，危機介入(crisisintervention)，被害直後の緊急時の援助，カウンセリング，被害者補償，弁償等の各種請求の援助・代弁，証拠の返還，刑事司法制度のオリエンテーション，裁判所への付添い，刑事司法に関する情報提供，他の各種援助団体の紹介等が含まれている。