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 平成 9年版 犯罪白書 第2編/第4章/第2節/1 

第2節 終局裁判

1 全事件裁判確定人員

 II-4表は,昭和32年以降の40年間の確定裁判結果を見たものである。

II-4表 全事件裁判確定人員

 過去40年間の全事件裁判確定人員は,昭和30年代前半には,170万人前後であったが,30年代後半に急増し,40年には約462万人のピークに達し,41年及び42年も400万人を超えていた。その後は,長期的に見ると減少傾向を示し,最近10年間は100万人台で推移し,平成8年は約107万人である。この間の増減は,いずれの年次においても確定人員の93%以上を占めている財産刑(罰金及び科料)の増減と軌を一にしている。また,交通反則通告制度(第1編第2章第2節1参照)が導入された昭和43年には前年の約443万人から約310万に,翌44年には約165万人に,それぞれ激減し,同制度の適用範囲が拡大された62年にも前年の約237万人から約174万人にまで減少している。
 懲役刑及び禁錮刑の合計人員については,昭和32年には10万人を超えていたが,その後は減少し,38年以降,平成元年までの間は6万人台から7万人台で推移した。2年以降は5万人台で推移していたが,8年には7年ぶりに6万人を超えている。
 無罪の人員は,昭和32年から49年までの間は,おおむね400人台から500人台の年次が続き,その間の45年には623人の最高値を記録した。しかし,その後は,減少傾向を示し,平成6年以降は最低値を更新し続け,8年は45人であった。有罪人員と無罪人員の合計に占める無罪人員の比率は,最も高かった昭和45年においても0.04%であり,平成8年は0.004%である。