法務総合研究所では,平成6年10月に,長期刑受刑者を収容している5つの刑務所の協力を得て,[1]受刑者の特性等の実態に関する調査,及び[2]長期刑受刑者自身の自己像についての調査をそれぞれ実施した。
この調査においては,凶悪事犯長期刑受刑者として,男子で罪名が殺人,強盗のいずれかである受刑者のうち,平成6年9月1日から同年10月末日までに,刑期起算日から10年以上を経過している者を選定したところ,調査の対象人員は355人であり,罪名別・在所期間別に見るとIII-42表のとおりである。
III-42表 罪名別・在所期間別人員
以下・この調査結果を紹介するに当たり,有期刑受刑者及び無期刑受刑者をそれぞれ単に有期及び無期と記述する。