証人等の被害についての給付に関する法律(昭和33年法律第109号)は,刑事事件の証人又は参考人が,裁判所,裁判官又は捜査機関に対して供述を行い,又はそのために出頭することについて,その者や近親者が他人から身体又は生命に害を加えられた場合及び国選弁護人がその職務を行い,又は行おうとしたことにより,同人又はその近親者が,上記同様の被害を受けた場合に国において療養その他の給付を行うことを規定している。また,平成8年4月1日からは,同法の一部改正により,被害者が傷害給付又は障害給付の支給原因となった障害により必要な介護を受けている場合における給付として介護給付が新たに設けられた。
この法律による給付は,給付を受けようとする者が法務大臣に対して請求し,その裁定によって支給される。
この法律による給付は,昭和36年に2件,39年に1件,44年に1件,58年に1件,それぞれ支給がなされているものの,59年以降においては給付該当事例がない(法務省刑事局の資料による。)。