第4節 覚せい剤事犯保護観察対象者に関する特別調査結果
1 特別調査の概要 法務総合研究所では,覚せい剤事犯保護観察付き執行猶予者について,その特質と処遇の実情を明らかにするため,保護観察所の協力を得て,総合的な実態調査を行った。調査対象は,覚せい剤取締法違反の罪により保護観察付き執行猶予に処された者で,平成4年6月1日から同年9月30日までの4か月間に全国の保護観察所において新たに受理した322人(男子241人・女子81人)であり,これらの者について,科刑の内容,受理時における身上特性,覚せい剤事犯の態様,保護観察開始時の生活状況等を明らかにするとともに,保護観察開始後2年間の推移について詳細な追跡調査を行った。以下は,その内容である。なお,昭和57年にも,法務総合研究所では,同趣旨の調査を実施しており(以下,本節では「前回調査」という。),今回の調査と比較可能な項目については,適宜取り上げることとする。
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