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 平成 7年版 犯罪白書 第4編/第3章/第1節/5 

5 有機溶剤取締法令

 昭和22年,「毒物劇物営業取締法(昭和22年法律第206号)」が制定され,25年には「毒物及び劇物取締法(昭和25年法律第303号)」が制定された。
 同法は,毒物及び劇物について,保健衛生上の見地から必要な取締りを行うことをその目的としているが,制定当初,シンナー等の有機溶剤の濫用を規制する規定はなかった。昭和47年の改正により,シンナー等の濫用防止のため,興奮,幻覚又は麻酔の作用を有する毒物又は劇物(これらを含有する物を含む。)であって政令で定めるものを,みだりに摂取し,吸入し又はこれらの目的で所持することが禁止され,これらの行為及びその情を知って販売し又は授与する行為について罰則が設けられた。57年には,シンナー等濫用のまん延に照らし,摂取・吸入・所持行為についての罰則の法定刑が引き上げられた。