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2 行刑施設における収容状況 (1) 一日平均収容人員の推移等
II-20図は,昭和21年以降の行刑施設の一日平均収容人員の推移を見たものである。 II-20図 行刑施設一日平均収容人員の推移(昭和21年〜平成6年) 昭和62年以降減少傾向にあったが,平成5年から増加に転じ,6年の一日平均収容人員は,前年と比べ516人増加して4万5,573人となっている(巻末資料II-9表参照)。II-14表は,最近3年間における受刑者の入出所事由別人員を見たものである。II-14表 受刑者の入出所事由別人員 (2) 新受刑者数の推移新受刑者数は,昭和23年には,戦後の社会的混乱を反映して,7万727人と最高を記録したが,その後は漸次減少し,49年には2万5,728人となった。50年以降は再び漸増の傾向に転じ,59年には3万2,060人となったものの,60年以降は減少傾向を示し,平成4年には2万864人となり,戦後最低となった。しかし,5年以降は増加に転じ,6年は2万1,266人で,前年と比べ24人(0.1%)の微増となっている(矯正統計年報による。)。 (3) 新受刑者の特性 ア 男女別及び年齢 II-21図は,最近10年間の新受刑者について男女別に年齢層別構成比を見たものである。 II-21図 新受刑者の男女・年齢層別構成比の推移(昭和60年〜平成6年) イ 罪 名平成6年における新受刑者の罪名のうち構成比の高いものを男女別にそれぞれ上位5位まで見ると,男子では,[1]窃盗(29.6%),[2]覚せい剤取締法違反(23.4%),[3]詐欺(6.8%),[4]傷害(6.7%),[5]道路交通法違反(6.2%)の順であり,女子では,[1]覚せい剤取締法違反(51.3%),[2]窃盗(22.3%),[3]詐欺(7.6%),[4]殺人(5.4%),[5]道路交通法違反及び放火(それぞれ1.6%)の順である(巻末資料II-10表参照)。 ウ 刑名及び刑期 平成6年における新受刑者の刑の種類について見ると,99.17%は懲役であり,次いで,禁錮0.71%,拘留0.10%,死刑0.01%である。 II-22図は,平成6年における新受刑者中,懲役受刑者の刑期別構成比を見たものである。また,禁錮の新受刑者の刑期は,1年以下の者の比率が60.5%で最も高い。次いで,1年を超え2年以下の者が38.2%となっている。 II-22図 懲役新受刑者の刑期別構成比 エ 入所度数II-23図は新受刑者中の再入者の比率を見たものである。平成6年において,行刑施設への入所度数が2度以上に及ぶ者の比率は61.4%となっている。 II-23図 新受刑者中の再入者の比率の推移 オ 初入受刑者の執行猶予歴及び保護処分歴II-24図は,平成6年における新受刑者中の初入者(8,205人)の執行猶予歴及び保護処分歴の内訳を見たものである。 II-24図 初入受刑者の執行猶予歴・保護処分歴 カ 暴力組織加入者平成6年において,新受刑者中の暴力組織加入者は,2万1,266人中3,813人(17.9%)であり,その内訳は,幹部1,422人,組員2,137人,地位不明254人である。 (4) 再入状況 平成元年における出所者について,平成6年末までの再入状況を出所事由別に構成比で見ると,II-15表のとおりである。満期釈放者の方が仮釈放者よりも比較的早い時期に再犯に陥る傾向が見られる。 II-15表 平成元年出所者の6年末までの再入状況 |