矯正統計年報及び法務総合研究所の調査によれば，平成5年に仮出獄した者(定期刑受刑者)に関する「刑の執行率」(第2編第3章第3節参照)は，F級受刑者を含めた全仮出獄者では，執行率80％台の者が全体の34.4％で最も多く，同90％台の者が28.9％でこれに次いでいるのに対し，F級受刑者だけでは，執行率50％台の者が56.1％で最も多く，同60％台の者が19.4％でこれに次いでおり，F級受刑者の刑の執行率は，全仮出獄者のそれと比べ，極めて低く，この傾向が従前から続いている。