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 平成 6年版 犯罪白書 第3編/第6章/第1節/1 

1 概  説

 III-38図は,平成4年と5年に検察庁が受理した公務員犯罪(道交違反を除く。)のうち,法令により公務に従事するとみなされる公務員(以下「みなす公務員」という。)によるものを除いた犯罪を,罪名別に示したものである。5年の受理人員総数は,前年より1,559人(7.4%)増加して2万2,539人となっており,これを罪名別に見ると,業過が総数の85.6%と圧倒的に多く,以下,職権濫用,窃盗の順となっている。

III-38図 公務員犯罪の罪名別検察庁新規受理人員

 平成5年における道交違反を除く公務員犯罪(みなす公務員によるものを除く。)の起訴人員総数は,前年より231人(6.3%)減少して3,439人となっており,同じく起訴率は,前年より2.2ポイント低下して15.7%となっている。
 III-39図は,平成4年と5年における道交違反を除く公務員犯罪(みなす公務員によるものを除く。)の起訴率を,罪名別に示したものである。5年においては,収賄が最も高く,以下,詐欺,横領の順となっている。職権濫用は,そのほとんどが告訴・告発によるものであり,事実自体が犯罪とならないもの又は犯罪の嫌疑がないものであるため,低くなっている。

III-39図 公務員犯罪の罪名別起訴率